今、さまざまなシーンでの手袋の活用が広がっています 手袋で、家族の健康を守りましょう。

手荒れから菌やウイルスが広がることもあるため、手袋で保護しましょう

新型インフルエンザの流行などで、衛生管理への関心が高まり、手洗いに注意しているご家庭も多い
と思います。しかし、こまめな手洗いで手荒れを起こして悩まれている方も多いのではないでしょうか。

手のキズには微生物(菌やウイルス)がつきやすくなっています。まずは手荒れを少なくするため、水仕事のときには手袋を使って手荒れを防ぎましょう。手荒れを起こしてしまった場合は、手袋をつけて菌やウイルスの広がりを防ぎましょう。

手荒れは肌に細かいキズがついた状態で、放っておくとキズに菌やウイルス、特に「黄色ブドウ球菌」がつきやすくなり、食中毒などを起こすことがあります。手袋は、手荒れを防ぐだけでなく、荒れた手のキズを保護する役目もあります。
キズから菌やウイルスが広がらないようにするためにも、手袋をつけることをおすすめします。キズがある場合は手袋をつける前に、絆創膏などでキズをふさぎ、キズ口に手袋がふれないようにしてください。

手袋で、菌やウイルスをつけない、広げない

菌やウイルスは人の手から人の手へと広がっていきます。
手袋をつけている人自身を守るためだけではなく、お子さんやご家族など
周囲の人に広げないためにも、手袋をつけましょう。

手袋で予防できる菌やウイルスの感染経路

手袋で菌やウイルスをつけない、広げない接触感染

菌やウイルスがついた手やものなどをさわることで感染します。

代表的な感染症

流行性角結膜炎、出血性腸炎(O-157など)、ノロウイルス感染症など。

空気感染

せきやくしゃみなどで空気中に飛び散った菌やウイルスを吸い込むことで感染します。

代表的な感染症

はしか、水ぼうそうなど。

飛沫感染

患者さんのせきや、くしゃみなどの飛沫や、飛沫にふれた手や鼻や口にさわることで感染します。

代表的な感染症

インフルエンザ、
風疹など。

手袋で菌やウイルスをつけない、広げない一般担体型感染

菌やウイルスがついた食べ物、水、ものから感染します。

代表的な感染症

食中毒(O-157)など。

媒介生物による感染

蚊、ハエ、ネズミなどの害虫獣から感染します。

代表的な感染症

日本脳炎、マラリア、発疹チフス、フィラリアなど。

監修 八杉クリニック院長 八杉 誠

大阪市内でクリニックを開業。小児科のみならず内科・外科など広範囲にわたって医療をこなす。
2007年には長年の医療業績が認められ、大阪府内科医会から優良医師にだけ与えられる「推薦医」の称号が授与され、
府民に対し栄誉ある推薦を受ける。

八杉クリニックホームページ http://www.yasugi-clinic.com/

手袋は、手袋をつけた人を菌やウイルスから守ることで、その周囲の人に菌を広げないという効果があります。ですから、家族の健康を守るために積極的に活用してほしいアイテムです。菌の拡大を最小限にするためには、手袋は共用せずに個人専用とすること、また、使う場所ごとに使い分けるといったことが有効です。

参考図書

「かんたんマスター感染対策(照林社)」
「食中毒・感染予防対策ハンドブック(医事出版社)」
「ねころんで読めるCDCガイドライン−やさしい感染対策入門書(メディカ出版)」

監修

八杉クリニック院長 八杉 誠

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