1PAIR for 1Person Vol.1「パパが家事に参加することはNSGT(なんてステキなゴム手袋)!

Fathering Japan代表の安藤 哲也様にお話を伺います。

Fathering Japan代表 安藤 哲也様 プロフィール

1962年東京・池袋生まれ。現在47歳。12歳(女)、9歳(男)、2歳(男)の父親。

06年11月、会社員として仕事をする傍ら、父親の子育て支援・自立支援事業を展開する NPO法人ファザーリング・ジャパンを立ち上げ、代表に選出・就任。
現在は専従。(株)絵本ナビ顧問も務める。
地域活動では、娘と息子の通った保育園、学童保育クラブの父母会長、公立小学校のPTA会長を務めた。また2003年より、パパ’s絵本プロジェクトのメンバーとして、全国の図書館、保育園、自治体等にて「パパの出張絵本おはなし会」を開催中。
厚生省「イクメンプロジェクト」推進チームの座長を務める。

2009年に発足したにっぽん子育て応援団共同長(応援団長)も務める。

ファザーリング・ジャパンとは?

楽しみながら積極的に、育児・家事に参加する「笑っている父親」がもっと増えてつながるようにと、支援しているファザーリングジャパン。
大勢のパパたちが楽しく子育てできると、男性も女性ももっと働きやすく・子育てしやすい企業が増えたりして、社会が楽しく明るくなり、それが10年後・20年後、次世代の子どもたちにも暮らしやすい世の中になるようにつながるということ。
ステキなパパと、ママや子どもたちが増えそうで、ほんとにワクワクします。

【Fathering Japan(NPO法人ファザーリング・ジャパン)】
http://www.fathering.jp/

Q1安藤さんって、普段はどんなパパなんですか?周りのお友達から「どんな家族」って言われますか?

安藤さん:
ボクが平日にうちにいることが多く、息子の友達たちからは「変な家」って思われているみたいですね。昔は、休みの日でも、自分たちが遊びに行く時間にお父さんがいるお家って、行きにくくなかったですか?そういうところもあるから、「変」って思われているんだろうけど、僕の場合は、学校のPTAや子どもたちの読み聞かせの会などに顔を出しているから、子どもたちの方もボクのことを知ってくれていて。同時に、そうやって色々顔を出しているのを見てくれている人からは「楽しそうな家族でいいね」とも言われますね。

ゴムちゃん:
この週末も、パパ友達とその子どもたちと一緒にキャンプに出かけるって、とっても楽しそう。ゴム手袋、忘れないで持っていってくださいね。

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Q2パパとして地域・コミュニティとかかわってみて、どうでしたか?

安藤さん:
地域コミュニティにかかわるのは、子どもと同じようにパパとしても成長できていいなぁと。
子どもって、1歳くらいまでは家の中にしかいないんだけど、3歳くらいになれば、保育園だったり、学童保育だったりと地域のコミュニティとかかわるわけなんですが、そこで僕らも課題解決だとかのエンジンになれる「パパネットワーク」ができてきたんですよね。これって、子育て期にしかできないことだし、将来、定年になっても豊かなセカンドライフが過ごせるよな~と。
そんなことを考えながら自分も実践してきて気持ちがよかったので、「地域で、子どもと一緒にパパも育つ」という考え方を、ファザーリング・スクールでも共有しています。

ゴムちゃん:
定年後のことまで!?ってびっくり。
週末だけ急にベタベタしてくるお父さんって、私たちの親の世代には多いけど、
正直KY~。

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Q3女性の人生のためにも、と思ってファザ-リング・ジャパン(FJ)を立ち上げられたのですよね?

安藤さん:
日本は、今でも「子育てをするのは、母親」という役割意識が、男女問わずまだまだあると思うけれど、実は、以前よりも状況が変わってきていますよね。
共働き家庭も増えているし、ボクたちの親世代の女性の人生設計のモデルとは違ってきています。今は、人生80年とか言われているし、女性が大学を出て7・8年一生懸命働いてから結婚・出産・子育てをする。

ゴムちゃん:
私も、ダンロップホームプロダクツで働いていますし!

安藤さん:
そんな中で、父親も積極的に子育てをするのは、女性の人生のためでもあるんですよね。そして、育児もそうだし、今後は、自分の親の介護のことだってありますよね。
今後、男性も会社だけでなく、家のことで自分の生きる居場所を持つ、ということや、「自活力」が必要になる部分が増えてくると思います。

今までできなかったことが、急にできるようになったりしないですからね。
あと、普通だと、自分が家庭を持っても、自分がこれまでに見てきた「親の役割」をやってしまう。お父さんだから外に働きに出る、お母さんだから家事・子育てをする。
このままでは、女性も大学を出たりしてバリバリ働いている・働き続けている社会の状況から見ても無理があるなぁって思って。
そうではない男のありかたを、今の日本の男性は学ばない、というか学べない、学ぶ場がないんだなと。それが、NPOとして「ファザーリング・ジャパン」を立ち上げたきっかけです。ボク以外にも、育児や地域活動の楽しさに気づいている人がきっといるぞ、と思ってのろしを上げたら、たくさん集まってくれて。 「父親が変われば社会が変わる」をコンセプトに4年前にスタートしました。

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Q4安藤さんって最初から上手に家事をこなせたんですか?

安藤さん:
ボクだって、最初からできたわけじゃないから。
ワークライフバランスで陥りがちな「仕事<か>育児」の二者択一ではなく、両方を楽しむ生き方をしたいなと。
「イクメン」という言葉やムーブメントで世間にも知られるようになりましたが、それにまだ気づいていない人たちにも、僕たちのナマの姿・等身大のパパの生き様を見せながら伝えていこうかな、と。
僕自身、自分たちの親世代の「父親・母親のモデル」があって、それで結構苦労したんです。
家事なんかも全くできなかった。それを妻に育てられて(笑)、楽しみながら、肩に力を入れずに家事ができるようになったんです。
長女のときに3年くらいかかって。

ゴムちゃん:
えぇ?そうだったんですか!
「できなかった」というのがあるから、説得力ありますよね~。

安藤さん:
「仕事だけして<逃げて>」いればよかったんでしょうけど、それじゃ成長しないだろうなと思ったので。苦しかったけれどもやってみて正解だったなと思います。
ちゃんとした情報を得て、一人一人と話し合って、家族の幸せのためを思って、人生のあり方を再構築する機会になればいいなと。そういう父親が増えてくると、子どもを持つ女性も、仕事を続けられる会社が増えて、社会も変わって、働きながらも幸せになれるんじゃないかと思います。

ゴムちゃん:
両方できるようになるほうが、いいですもんね~。
だから、私たちも、男性にももっとゴム手袋を使って家事をしてもらえる機会が増えればいいなと思っています。

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Q5安藤さんの「家事を楽しむコツ」ってどんなところにありますか?

安藤さん:
ボクは、皿洗いや洗濯の時間を「クリエイティブタイム」だと思っています。将来やりたいこと・中長期の計画に想いをめぐらせて、集中しています。
単に「皿洗いだ、いやだなぁ、早く終わらせたいなぁ」と思わずに、せっかくの集中できる時間が取れるんだから、中身を上手く活用すればいいのに、と思います。どうせかかる時間は一緒なんだから(笑)
そこで、「こんなことしたいなぁ」「じゃ、誰誰に連絡してみよう」とかつながっていきます。

ゴムちゃん:
そっかぁ。問題は中身なんですね。

安藤さん:
家事や育児って、とてもクリエイティブなことだと思いますし、何より期間限定ですからね。子育てのときこそ、家族と一緒にいる時間を大切にしないと。二度と戻ってこない時間ですから。
家事をすることで、父親も自分が家族とつながる趣味・楽しみが生まれるんですよね。

ゴムちゃん:
他に男性が趣味的にはまりやすい家事って、何か傾向ありますか?

安藤さん:
料理って、男性ははまりやすいです。でも、「男の料理」とかと言って、カレーを作るのにも香辛料を何種類も買ってきて、何時間もかけてってやるんじゃなくて、冷蔵庫の中のものとかをうまく使って、パパッと作れるのが、「パパの家事」ですね。
お腹が空いた子どもたちは、カレーができるまで何時間も待ってくれないですからね。先に、その辺のスナック菓子食べちゃってますよ。
あと、失敗しても、ママも怒らないでやってほしいですね。最初っからはうまくできないですし(笑)。

ゴムちゃん:
あはは~。すごくわかる~。うちのお父さんは、何種類も香辛料買っちゃう方の人です。

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Q6私たちの「1PAIR for 1LOVE」では、お買い上げ一双双につき1円を、社会貢献活動に寄付するという活動をしていますが、それについてどう思われますか?


※写真は「樹から生まれた手袋」旧パッケージです。

安藤さん:
社会貢献したいって思う人は、これから増えてくるんじゃないかと思います。
「どうせ買うなら、社会貢献できるものの方がいい」ってなると思います。
わざわざ「社会貢献」ってするよりも、税金以外に自分たちができること、っていうことで商品に乗せちゃう方が、社会貢献と接点が持てるし。パパたちにも届きやすいんじゃないかなと思います。

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今日はありがとうございました。家事も「自分に合った楽しみ方」を見つけて工夫すれば、みんながハッピーになれるエコカジーですね。